型締力とは
射出成形加工における型締力(かたじめりょく)とは、金型を高圧で型締めする力のことです。
実際に金型には、数十トン〜数千トンというとても強い力がかかります。
| 型締力設定 | 特徴 |
| 高い | ガス逃げが悪くなります。必要以上の高圧型締めは不要です。バリが出ない程度の最少型締力が理想です。 |
| 低い | 充填圧に負けて、バリがはります。 |
型締力条件の設定ポイント
金型を高圧型締する理由は、金型に充填した原料をパンパンに押し込めるためです。
型締力が足りないと、射出圧に負けて、充填した原料は金型からはみ出してしまいます。
逆に、型締力が高すぎると、ガスベント(下記にて解説)からのガス逃げが悪くなり、ショート、湯ジワ、ガスやけの原因になります。
型締め力は基本的に、製品の投影面積をもとに計算します。
ただし、成形機の性能や、原料の流動に影響を受けるので、目安として捉えて、製品現物を見て判断します。
また、近年の射出成形機は、型締ユニットにセンサーが付いており、
自動で最少型締力を検出できる機種も存在します。
高圧型締位置の設定ポイント
金型がぴったりとしまった位置で、高圧型締めをします。この位置を、高圧型締位置、高圧復帰位置と呼びます。
金型は、型温が上がると膨張します。
(金型温度調節機で加熱した後、HRヒーターUPした後、成形スタート後)
金型が熱膨張すると、事前に設定していた高圧型締位置まで到達しなくなります。
そんな時は、もう一度、自動型圧調整をして高圧型締位置を再設定しましょう。
ガスベントとは
金型のキャビコア合わせ面(PL:パーティングライン)に彫られたガスの逃げ道です。
型締めした時は金型内は空洞です。
この空洞部の空気と充填時に発生するガスをうまく逃がさなければいけません。
このガスベントを通って金型外に逃げていきます。
一般的なガスベントの隙間は、2/100mm程度です。
このガスベントは、ガスが詰まってしまいますので、毎日や毎勤務など掃除が必要です。
型締力条件と成形不良の関係
型締力条件と成形不良の関係は下記の通りです。
①バリ、オーバーパック
型締力が低いと、充填圧力に負けて樹脂が製品面の外にはみ出しバリになります。
□対策
型締力が適正にかかっているか再確認しましょう。型締め力を強くしてもバリが直らないときは、金型のPLが消耗していて、隙間が空いているか、バリ部を通過する充填圧力が高すぎることが原因です。
②ガスショート
型締力が高すぎることで、ガス逃げ不良によるガスショートが発生します。
□対策
型締め力を、低く設定してみましょう。良化しない時は、ガスベントの詰まりや、そもそもガスベントが潰れていることがあります。その場合は金型オーバーホールやガスベントの彫り直しで改善します。






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