サックバックとは
射出成形加工におけるサックバックとは、計量完了後にスクリューを無転後退することを言います。
サックバック設定 | 特徴 |
多い | エアーの巻き込みが多くなり、製品にシルバーが発生します。 |
少ない | 計量した樹脂の圧力が高いままのため、鼻たれします。 |
サックバック条件の設定ポイント
サックバックの意味は、計量した溶融樹脂の圧抜きです。
サックバックしないと、型開きと同時に、鼻タレします。
逆に、必要以上のサックバックはエアーの巻き込みが増えるため、シルバーやコールドスラッグの原因になります。
製品外観を確認し、微調整が必要です。
サックバック条件と成形不良の関係
サックバック条件と成形不良の関係は下記の通りです。
①シルバー、鼻たれ、コールドスラッグ
サックバック量を多くとると、エアーを巻き込んでシルバーや、コールドスラッグが発生します。
逆に、サックバック量を減らすと、計量した樹脂内圧が高く、鼻たれが起こります。
□対策
サックバック量を、0.5mm単位で調整することで、ちょうど良い位置を探します。また、背圧のかかり具合も関係しているので、合わせて調整することで改善します。
背圧を高めるとスクリュー先端の内圧が上がるため、鼻たれしやすく、低くすると良化します。
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