射出成形作業は、プラスチックやゴムなどの材料を溶かして金型に押し込む成形技術です。プラスチック成形品の90%以上が射出成形で加工されていることから、👑射出成形はプラスチック加工の王様👑と言われています。
この射出成形技術を習得し、専門家としてのスキルを高めるためには、以下のステップを踏むことが重要です。
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1. 基礎知識の習得


1-1.射出成形の知識をつけよう


射出成形作業の基本原理とプロセスについて理解することが最初のステップです。成形機の構造や機能、材料の特性、成形条件、金型の構造などについて学びます。職場でスキルを習得するには限りがあります。参考書や技術書を使って全体像を把握することがポイントです。
射出成形工場で役に立つ参考書は下記リンクから
1-2.講習会に参加しよう


また、基礎固めとして実際に射出成形作業を体験しましょう。射出成形メーカーの技術講習会で教育訓練をするとよいでしょう。付帯装置メーカーも技術講習会を開催されていますので、活用してみましょう。
射出成形メーカーの講習会詳細は下記から
1-3.おすすめ資格・基礎知識の習得
玉掛け・クレーン
★★★★★
金型交換や機械のメンテナンスなどに使用します。 床上クレーン資格は、5t未満は特別教育、5t以上は免許が必要です。
勤め先のクレーンに応じて選びましょう。
フォークリフト
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原料や成形品の搬送に使用します。1t以下は特別教育、1t以上は免許が必要です。カウンター(自動車の様に着席するタイプ)リーチ(立って運転するタイプ)のどちらも免許が必要です。
産業用ロボット特別教育
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取出し機は産業用ロボットです。安全に操作管理するために特別教育を受けて、ポイントを習得しましょう。
2. 基礎技術の実践


2-1.清掃作業


ホッパードライヤー、原料タンク、粉砕機の清掃から覚えていきましょう。異なるメーカーや年代の違う機械の清掃方法を習得していこう。
組付けの順番が決まっていたり、構造ごとに清掃箇所が異なります。それぞれの機械の癖を覚えていきましょう。
2-2.原料準備
箱型乾燥機を使用して原料の予備乾燥。また、次に使用する原料の投入など原料の種類と準備方法を習得していきましょう。
PP、PE、PSなどは予備乾燥は不要です。一方、PC、ABS、PAなどは指定の温度で予備乾燥が必要ですね。
使用する料を考えて準備することが重要です。
2-3.パージ作業


成形準備の1つパージ作業。原料の交換や色換え。練り込み異物の除去など、様々な目的で加熱筒の原料を交換する作業です。原料は高価です。PP 150円~/kg、PC 250円~/kg、物性が優れているスーパーエンプラでは、2,000円/kg以上するものまであります。効果的にパージ作業をすることが歩留まりを改善し、利益に直結していきます。
2-4.クレーン操作


クレーン玉掛け免許を取得しましょう。(扱う荷重によってクレーンは特別教育)講習を受けただけでは、クレーン操作は不十分です。資格取得後にクレーン操作を訓練していきます。
次に生産する金型の準備から始めて、成形機からの取り外し、つり込みとステップアップしていきましょう。
「ロケートリングを合わせて、水平に取り付ける。」先輩は簡単そうにやるんですが、いざやってみるとコツがいるものです。
2-5.段取り換え


金型を取り付けられるようになった後は、立ち上げ前まで準備を習得していきましょう。既存条件メモリの呼び出し、または入力して成形スタート前まで習得していきましょう。
ホットランナー配線取付、金型温調機の設定とホース取付け、取出しチャックを選定交換し確認運転。
型開閉時に配線やホースが挟み込んだり干渉しない様に取り回しを確認しましょう。
コンベアや製品受け箱の選定。製品ごとの仕様に合わせて準備します。
2-6.立ち上げ


成形スタートをしてみましょう。立ち上げ手順に沿って作業していきます。スタートは金型の保護を目的に、必ずショートショットからです。徐々に計量した樹脂の量と密度をあげていきます。
2-7.条件調整
品質のばらつきを調整するために成形条件の調整方法を学んでいきましょう。不良発生はケースバイケースです。様々な要因が絡み合っていることが多いです。
不良事象と発生個所をよく確認して、真因を見定めて条件を調整していきます。
2-8.保守


日常点検、定期点検をはじめ、スクリュー分解清掃、金型のオーバーホールなど保守点検のスキルを習得していきましょう。
より専門的なスキルになります。これまで培ってきた知識、経験を活かして、職能の幅を広めていきましょう。
2-9.おすすめ資格・基礎技術の習得
2級射出成形技能士
★★★★★
射出成形の国家資格。昇進昇格、転職に有利。中級者レベル。工場の実務だけでは偏ってしまう知識を体系的に学べます。
基本年に1回(地域によっては実技のみ2回開催あり)。実技試験と学科試験の内、特に実技試験が難しい(直近合格率 2級35%ほどです。)
第二種電気工事士
★★★★☆
電気工事の資格。電気の基礎知識と工事に必要な技術の資格です。射出成形工場では、機械、装置、設備など多くの電気機器を取り扱っています。コンセントの付け替えやヒーターマグネットリレーの交換など、実務に必要なスキルです。取出機やその他の装置を連動させるシーケンス制御なども学べる資格試験です。
絶対に必要ということではないので、★4つです。
3. 応用技術の習得


3-1.不良対策・是正処置
クレームには、お客様の目線に立ち、絶対に再発防止するという決意が重要!!
不良発生時にオンタイムで対処できるとは限りません。不良が客先に流出してしまい、お客様からクレームがはいります。外観不良(シルバー、練り込み異物、ヒケ)であったり、機能不良(ショート、勘合できない、寸法逸脱)など不良は様々です。
こういったクレームに対して、当時の生産を振り返り真因を追求して、再発防止対策をしていきます。
原料ロット、成形条件の実績値、異常停止履歴、変更履歴など、何が原因であったら1つずつ探っていきます。
3-2.能力を高める
成形は多能工と言われているように、色々なトラブルを対応できるまでに10年くらいかかります。
3-2-1.金型の技術


成形は金型9割という格言があるように金型の知識はトラブル解決能力に直結します。ゲート周辺、流動末端、スライド摺動部、PL(パーティングライン)は不良発生率が高い箇所です。
どんな構造なのか。不良にどうかかわっているのか。を理解できると、対策の選択肢が増えますね。
3-2-2.機械の技術


成形機、周辺装置の理解を深めましょう。グリスアップ時期や消耗品の交換時期の管理は基本です。成形機にヒーターマグネットスイッチは消耗品です。交換時期を予測して事前に交換することで、異常停止を予防できます。
また、生産効率をアップする施策も重要です。型開閉時間、取出し時間の最適化。粉砕材の配合比。など、各機械の構造理解を深めることで、具体的な対応や、さらなる改造ができるようになります。
また、今後は人手不足が加速していくことから、自働化やロボット連動などがテーマになってきます。機械の知識を身に付けておくことが重要です。
3-2-3.デジタルスキル


DXやデジタル人材という言葉をよく聞くようになりました。今後人材不足は明白です。IT技術の活用やロボット導入などテクノロジーをうまく活用するスキルが重要になってきます。
- 過去トラ管理
トラブル履歴は、会社の財産です。過去トラをどう解決したかは、社内で更新・共有しましょう。「○○さんがいないとわからない」という属人的な組織は、離職や配置変更に弱いものです。
対策内容と前後の変化など詳細に記録して、誰もが理解でき、引き継げる仕組みを作りましょう。 - 状況判断
現場では、様々なポジションの人が関わって製造しています。国籍、人種、宗教、性別など、得手不得手もありますので、押し付けることなく、柔軟に対応する選択肢を持っておくことが重要です。その為には、日ごろからコミュニケーションが大切です。
3-3.技能検定に挑戦してみる


技能士資格を受験してみましょう。射出成形作業のレベルを測る1つとして有効です。2級1級特級と階級があり、実務年数におうじて受験資格が与えられます。
昇給昇進への登竜門とされている資格で、転職にもとても有利です。
3-4.おすすめ資格・応用技術の習得
1級射出成形技能士
★★★★★
射出成形業界で1番の花形資格は1級技能士✨毎年の合格率は25%ほどです。実技試験は受験者の半数以上が時間切れによる失格です。これまで培ってきたスキルで、いかにテキパキと行えるかがポイントです。難関資格だからこそ、取得するメリットが大きいです。昇給昇格、転職に有利ですね。
QC検定
★★★★★
品質管理の資格です。製造業はバラツキ管理と言われていますね。不良原因の追究。品質安定のノウハウなど、実務に役立つスキルを学べます。所属する部署に応じて受験等級を選びましょう。
第一種衛生管理者
★★★☆☆
工場の安全衛生の資格です。製造に関する資格というわけではないですが、一定以上の従業員がいる拠点に1名以上必要な資格です。36協定、作業環境、法令など広く学べます。
ITパスポート
★★★☆☆
ITスキル+マネジメントの資格です。射出成形業界もデジタル人材の育成が急務になってきています。ストラテジ系: 経営戦略、企業活動、法務など。マネジメント系: システム開発、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメントなど。テクノロジ系: 基本的な技術、ネットワーク、セキュリティ、データベースなど。大きく分けて3つの分野を体系的に学べます。
製造業には関わりが無い様に感じるスキルですが、ITスキルを知っておくことが大事ですね。
4. 専門技術の習得と実践


4-1.特級技能士資格


射出成形のスキルにプラスして、マネジメント、リーダーシップを学んだり、工場運営に親和性の高いスキル習得をして、スキルを拡張していきましょう。
1級取得5年後から受験可能です。射出成形の技術試験というよりも、管理者が有するべき能力を問われる資格です。
- 工程管理
- 生産管理
- 品質管理
- 作業指導など
学科、実技の2つ試験があります。実技といえど筆記試験になります。管理業務のスキルを全体的に学ぶことができるので、現場技術者から、頭一つ抜け出して視座高くなります。
工程管理、損益分岐点、作業指導のノウハウなどは、その後の業務に役に立ちますね。
4-2.Toeic L&R
Toeicはビジネス英語の資格です。
製造業はワールドワイド。言葉の壁をクリアして、さらなるキャリアUPを目指しましょう。
射出成形業界・製造業において、優遇されるToeic点数は600点からと思います。
外資系の射出成形企業、海外拠点などに挑戦したい方は、800点を目指すとよいでしょう。
4-3.展示会に行ってみよう


射出成形技術は常に進化しています。新しい材料、成形機の技術、デジタル化などのトレンドを常に追求し、最新の情報をキャッチアップすることが重要です。業界のイベントや学会に参加し、専門書やオンラインリソースを活用しましょう。
昨今、Iot、DX、ロボット導入などが話題です。射出成形、プラスチック、金型関連の展示会にも、デジタル活用のIT企業やロボティクス企業が参加されています。
射出成形工場に関連のある展示会は下記の通りです。
| 展示会 | 開催頻度 | 開催地 |
| IPF(国際プラスチックフェア) | 3年に1回 | 東京 |
| 国際ロボット展 | 2年に1回 | 東京 |
| 高機能素材Week | 1年に2回 | 東京、大阪 |
| インターモールド | 1年に2回 | 東京、大阪、名古屋 |
4-4.キャリアアップ、働き方
射出成形の知識技術を培っていくことで、キャリアアップにも積極的に挑戦していきましょう。
管理職への昇格、赴任、他部署への異動や転職も視野に入れていきましょう。
射出成形の技術者として、課題解決能力が磨かれていくと、市場価値は自ずと上がります。
- 射出成形技能士資格
- 開発プロジェクトメンバー
- 改善活動
- 英語やITスキル
- ロボット導入連携 など
10年先、20年先の未来は不確実ではありますが、自身のスキルを高めていくことでどんな環境、時代でも稼げる人材になることは可能です。
未来志向を持って自身のキャリアを築いていきましょう。
4-5.おすすめ資格・専門技術の習得と実践
特級プラスチック成形技能士
★★★☆☆
マネジメントの資格です。工程管理、原価管理、品質管理、作業指導など、現場の知識技術ではなく、組織を管理するスキルです。学科と実技がありますが、両方とも筆記試験です。射出成形の現場スキルにプラスして管理者になりたい人におすすめです。また、現場仕事であっても視座を高めるために習得するのも良いですね。
TOEIC
★★★☆☆
ビジネス英語の資格試験です。英語のスキルは働く場所を選びませんね。日本だけでなく海外で働くにはもってこいですね。これまでに紹介してきた技術系の資格試験と掛け合わせることで希少価値が大きく上がります。
5.副業にチャレンジ
製造業に身を置きながら、副業にチャレンジしてみましょう。
プラ太郎の副業履歴
・せどり、転売
・バイク修理
・ホームページ作成、ブログ運営
・SNS
・記事寄稿
・イベント登壇
・マーケティング代行
・不動産取引(宅建士取得)
2026年の年収
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