プラスチック・ファン
特級技能士が教える技能検定対策 「射出成形作業」
にお越しいただきありがとうございます。
プラスチック成形の仕事をする上で、必要な知識をまとめた
【プラスチックの教科書】
を作っていこうと思います。
第3回は「プラスチックの種類 ①汎用プラスチック」です。
初心者でもわかる様に簡単にわかりやすく解説していきます。
中級者、ベテランには、「そんなの知ってるよぉ」という内容です。
自身の知識の再確認としてお使い下さい。
一緒に、プラスチックの勉強をしていきましょう!!
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↓前回までのおさらい↓
第1回 プラスチックとは
第2回 プラスチックの歴史
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1.プラスチックの種類
私たちの生活に欠かせないプラスチックはたくさん種類があります。
性質、機能、用途によって様々です。
そんなプラスチックの種類を簡単に説明していきます。
前回の記事で
プラスチックは、大きく分けると
- 熱可塑性(ねつかそせい)樹脂
- 熱硬化性樹脂
の2種類があります。と説明しましたね。
・熱可塑性(ねつかそせい)樹脂
熱を加えると溶けて、冷めると固まる樹脂は、特徴、性質、用途によって分類されます。
数え切れないほどの種類がありますので、
覚えてもらいたい樹脂を5種類ピックアップしました。
- 汎用プラスチック
- エンプラ
- スーパーエンプラ
- エラストマー
- 生分解プラスチック
本日はその中の
(a)汎用プラスチック
を紹介していきます。
たくさん紹介しても名前も似ているし、一気に覚えられませんのでゆっくりゆっくりいきましょう。
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(a)汎用プラスチック
家庭や社会に多く存在する一般的なプラスチックは、4大汎用プラスチックでほとんどが製造されています。
4大汎用プラスチック
- ポリエチレン
- ポリプロピレン
- 塩化ビニル樹脂
- ポリスチレン系(GPPS、AS、ABSなど)
安価、加工しやすさ、汎用製があり多くの製品に使用されています。
・ポリエチレン
ポリエチレンは、ズバリ安い。
生産量世界1位の樹脂。
ラップ、フィルム、レジ袋などの包装資材や、
収納ケース、バケツなど簡単な容器に使用されています。
火に弱いのが特徴です。
・ポリプロピレン
世界生産量2位
PPでおなじみのポリプロピレンです。
射出成形では、もっともよく使用されている樹脂です。
自動車、家電、工業部品、飲料関連と様々な分野で使用されています。
こちらも安価、軽量、加工しやすさから、汎用性が高いのが特徴です。
・塩化ビニル樹脂
塩ビパイプ、雨どいなどの建築資材の材料です。
耐候性に優れていることが特徴です。
農家のビニールハウスもこの塩化ビニル樹脂です。
・ポリスチレン
ポリスチレンの用途は多岐にわたります。
こちらの樹脂も安価です。
一般的なポリスチレンは透明で、加工もしやすいことから食器、CDケース、一般雑貨など多くの用途でつかわれます。
緩衝材の発砲スチロールもポリスチレン系の樹脂です。
次回は、エンプラを紹介していきます。