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徹底解説 射出成形機の種類と特徴 射出ユニットの構造 型締めユニットの違い トグル式と直圧式

2019年2月17日

射出成形機は様々な種類があります。

各メーカー、用途によって、
射出機構、型締め機構の構造が異なります。

こんな方におすすめ

  • 射出成形機械の種類?
  • 原料の溶かし方に違い。射出ユニットの構造解説。
  • 金型の閉め方に違い。トグル?直圧?

射出成形の工程は下記の通りです。

  1. プラスチック材料に熱と圧力を加えて溶融
  2. 流動状態のプラスチック材料を計量
  3. 密閉された金型内に高速射出
  4. 冷却固化
  5. 製品取出し

射出成形機は、大きく分けて2つの機構でできています。

  • 型締ユニット:金型を開閉したり、完全な密閉状態に保持する。
  • 射出ユニット:プラスチック材料を、溶融・計量・充填する。

そんな射出成形機の種類の基本を勉強しましょう。

 

 

1.成形機の種類

(ⅰ)成形材料の種類による分類

使用する成形材料で大分すると、2種類になります。

  • 熱可塑性樹脂用成形機
    ⇐射出成形はこちら
  • 熱硬化性樹脂用成形機

一般的に、射出成形は、熱可塑性樹脂用成形機です。

熱可塑性樹脂用の成形機でも、
発砲剤を加えた低発砲用射出成形機等があります。

 

(ⅱ)射出ユニットの構造による分類

射出成形機の射出ユニットは、原料を溶かす機構です。

その射出ユニットの構造は様々です。

時代と共にその構造は進化してきました。

 

①プランジャー式

加熱シリンダー内の成形材料を
ピストン形のプランジャーで加圧して
射出を行います。

1960年代の初め頃までは一般的でしたが、
今は特殊な用途にしか使われていません。

基本的な構造は下の図の通りです。

  1. ホッパー内に補給された材料は
    自重で落下します。
  2. 計量器は射出シリンダーと
    連動して一定量の材料を計量します。
  3. 射出シリンダーはさらに前進します。
    材料は加熱シリンダーとトーピードの間を
    溶融しながら射出されます。

トーピードは、形が魚雷に似ていることから名づけられました。

上画像では簡単に書いておりますが、
実際のトーピードには材料が通る道が
細く複数あり、均一に材料が溶融する様な構造をしています。

 

②プリプラ式

プリプラ式射出成形機は、2本のシリンダーを組み合わせた構造となっています。

  • プリプラ用加熱シリンダー
    成形材料を加熱して溶融するための予備可塑化
    (Pre-Plasticatingプリプラスチケーション)用シリンダー
  • 射出加熱用シリンダー
    溶融材料を射出する用のシリンダー

プリプラ用加熱シリンダーの構造によって2タイプに分類されます。

・プランジャープリプラ式

成形材料の予備可塑化に、
プランジャー式射出成形装置と
ほぼ同じ構造のものを使用しています。

  1. 予備可塑化用シリンダーからの
    溶融材料を射出用加熱シリンダーに
    送り込みます。
  2. 所定量を計量する。
  3. 射出用シリンダーで射出する。

この装置では、1ショット分の計量は、
射出用加熱シリンダー内に送り込まれた溶融材料の反力による
射出プランジャーの後退量をリミットスイッチによって
規制して設定します。

 

・スクリュープリプラ式

成形材用の予備乾燥に、
スクリュー式押出装置を利用したものです。

  1. 予備可塑化用シリンダーのバンドヒーターと
    スクリュー回転のせん断熱によって溶融する。
  2. 溶融された成形材料は、
    射出用加熱シリンダーに送られる。
  3. 所定量を計量する。
  4. 射出用シリンダーで射出する。

スクリュースリプラ式射出成形機は、
プランジャープリプラ式射出成形機に比べて、
材料を均一に溶融できることが大きな特徴です。

 

・プリプラ式射出成形装置のメリット・デメリット

【メリット】

射出中に次ショットの可塑化ができるので、
可塑化能力を大きくできる。

PE、PPなど熱分解をおこすおそれの少ない材料で、
ハイサイクル成形には有効です。

【デメリット】

2本のシリンダ-を有するため、材料換えが大変。
各シリンダーの接続部には逆止弁が必要なため、
成形樹脂が滞留しやすく、
熱分解を起こしやすいPC、塩ビなどは不向きです。

 

 

③スクリュー式

1本のスクリューに、
成形材料の可塑化、混練、計量、射出の機能を持たせたもの。

プリプラ式に対して、
スクリュー・イン・ライン式とも呼ばれます。

現代におけるもっとも代表的な構造です。

 

 

 

(ⅲ)型締装置の構造による分類

射出成形機の型締装置の役割は2つです。

  1. 成形機に取り付けられた金型を開閉する。
  2. 金型内に射出された高圧の溶融材料によって
    押し開かないように金型を締め付けておく。

型締装置の基本的な構造は、

  • 固定盤
  • 可動盤
  • 4本のタイバー
  • 型締めシリンダー(型締モーター) です。

可動盤は、タイバーに支持されて可動します。

金型の重量によりタイバーはたわみます。
十分に剛性が必要です。

 

 

①直圧式

油圧シリンダーによって、直接的に型締力を発生させるもの。
油圧シリンダーに作動油を出し入れし
型締ラム(ピストン)と繋がった可動盤を動かします。

 

 

②トグル式

トグル機構とよばれる力の拡大装置
(関節の様なもの)を使用して
型締め力を発生させるもの。

下図の通りです。
クロスヘッドとトグルリンク(アーム)を動かし、
繋がった可動盤を連動させます。

 

③トグル・直圧式

トグル機構と直圧機構を組み合わせたもの。

 

④メカニカルロック式

直圧機構によって金型を閉じた後、
タイバー(ステー)または主ラムをくさびで締め付けるなどして
型締め力を保持する。
大型機で使用される。

ダイレクトロック方式ともよばれます。

 

 

(ⅳ)射出装置と型締装置の組合せによる分類

①横型成形機

射出装置と型締装置が横並びに配置されたもの。
現在もっとも多く使用されているタイプです。

②竪型成形機(たてがた)

射出装置と型締装置が、垂直に並んで配置されたもの。

③射出装置が複数のもの

射出装置が2本・3本配置された射出成形機になります。
2色・3色射出成形機。
サンドイッチ成形機などがあります。

④型締装置が複数のもの

数組に型締装置に対して、1組の射出装置を配列したもの。
ロータリー式射出成形機はその代表例です。

 

 

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