本日は、特級技能検定の説明です。
特級技能士(プラスチック成形)の試験を解説していきます。
技能検定は、1級2級の受験者は多いですが、特級となるとガクッと受験者数、合格者数が減ります。
理由として
- 受験資格が、1級合格後5年以上
- 管理監督者向けの知識資格
- 試験範囲が広く問われる知識が深い難関資格
- 責任の多い仕事に就いているので勉強時間が確保できない など
しかし、特級技能士になる事であなたの市場価値は一気にUPします。
積極的にチャレンジしてみましょう!
1.特級 技能検定 とは
(ⅰ)技能検定の概要
技能検定は、「働く人々の有する技能を一定の基準により検定し、国として証明する国家検定制度」です。
技能検定は、技能に対する社会一般の評価を高め、働く人々の技能と地位の向上を図る事を目的として、職業能力開発促進法に基づき実施されています。
技能検定は昭和34年に実施されて以来、年々内容の充実を図り、平成30年4月現在111職種について実施され、合格者数は平成29年までに438万人を超え、確かな技能の証をして各職場において高く評価されています。
中央職業能力開発協会HPより一部抜粋
(ⅱ)実施機関
技能検定は、国(厚生労働省)が定めた実施計画に基づき、試験問題の作成については中央職業開発協会、試験実施については各都道府県が行います。
受験申請書の受付、試験実施は、各都道府県の職業開発協会です。
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(ⅲ)等級区分と技能の程度
特級:管理者または監督者が通常有すべき技能の程度
1級2級はプラスチック成形の射出成形作業でしたが、特級は共通で【特級プラスチック成形】となります。
(ⅳ)合格証書
特級、1級、単一等級:厚生労働大臣名の合格証書が交付されます。
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(ⅴ)合格基準、問題概要
合格基準100点満点。
問題は、プラスチック成形他、機械保全、電気機械、パン製造など他の職種と共通内容となっています。(一部異なります。)
①実技試験
合格基準:60点以上
試験時間:180分
問題数:9問
プラスチック成形特級技能検定は、「計画立案等作業試験」と言われる試験方法です。1級2級の時の様に射出成形機を用いて成形品を作成することはございません。
筆記試験です。マーク式ではありません。
問題数は、大きな主題9問に対して、穴埋めや計算問題が合計70問程度。
1.工程管理に関する質問
2.作業管理に関する質問
3.品質管理に関する質問
4.原価管理に関する質問
5.安全衛生管理に関する質問
6~7.作業指導に関する質問
8~9.設備管理に関する質問
②学科試験
合格基準:65点以上
試験時間:120分
問題数:50問
五肢択一のマーク式で、1問2点ですので17問不正解までは合格です。
範囲は8科目
- 工程管理
- 作業管理
- 品質管理
- 原価管理
- 安全衛生管理及び環境の保全
- 作業指導
- 設備管理
- 現場技術
(ⅵ)試験日程
特級技能検定は、後期に実施されます。
【後期 技能検定】
期間 | |
実施公示 | 9月上旬 |
受験申請受付 | 10月上~中旬 |
実技試験 | 1月下~2月上旬(※1) |
学科試験 | 1月下~2月上旬(※2) |
合格発表 | 3月中旬()範囲 |
※1、2 プラスチック成形は同日午前午後の試験日程でした。
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(ⅶ)受験資格
特級:1級合格後5年以上
例えば
私の場合
平成25年度前期 1級合格 → 平成30年度 後期 受験
2.こんな人にお勧め
【30代】は特にチャレンジしましょう。
特級技能士の受験資格は、1級合格後5年以上です。
高校卒業、大学卒業後から2級→1級と取得していくことで、最短で30歳前後で挑戦できる資格となります。
仕事においては、徐々に責任のある立場になっていることでしょう。
管理職のスキル取得、昇格、他会社への転職を考えるとぜひチャレンジして下さい。
合格率が低い理由は、特級技能士の試験範囲は広く深いです。勉強時間の確保が難しいです。
プラスチック成形の試験ですが、管理監督資格です。
問われる知識が別世界です。
プラスチック成形、機械保全、電子機械、パン製造など他の職種と共通の出題傾向にあり、どの職種のも応用のきくマネジメントスキルといった内容です。
「管理監督者に必要な技能」とある様に、マネジメントに必須な基礎知識になります。
試験勉強を通して、実務に役立つ知識を習得できることでしょう。
自己啓発の意味も含めて本当に良い試験だと思います。