改善点を見つけた後は、現実を知ることが重要です。
- 今、抱えている問題はどんなことなのか?
- どの位の頻度で起こる事象か?
- 何が起こっているのか?
ただ闇雲に「よし!全てを改善だ」とスタートしても良い結果は出ません。
しっかりと現実を調査して、必要な措置を取っていきましょう。
まずは前回のおさらいをしていきましょう。
1.前回までのおさらい
(ⅰ)改善活動とは
簡単に言うと現状をより良くすることです。
- 仕事のやり方
- 工具や機械のレイアウト
- 職場の環境 など、仕事に関わること全てに当てはまります。
(ⅱ)改善活動の順番
改善活動の順序
- 改善点を見つける
- 現実を知る←今日のテーマはここ
- 改善案を作成
- 改善案の実施
- 効果の確認(フォローアップ)
- 1~6を繰り返す。
2.現実を知る 3つの重要ポイント
ポイント1:徹底的に調査する
まず第一のポイントは、
徹底的に調査することが重要です。
改善点を見つけたら、細かく調査していきます。
- 色々な角度から事象を見てみる
- 改善点を時系列で見てみる
- 担当者全てにヒアリングしてみる など
安易に改善点の問題を決めつけると、結局改善できません。
「あれ?前のほうがやり易かったな。」なんてことなります。
全容が明らかにすることで、改善案が見えてきます。
言い換えれば、解決の糸口が見えるまで徹底的に調査しましょう。
ポイント2:3現主義
3現主義とは、
- 現場に行き、
- 現物を見て、聞いて、触って、
- 現実を知る。
の頭文字3つの現から、3現主義と呼ばれます。
モノづくりにおける、問題調査の大事な考え方です。
下記記事にて、3現主義はまとめてありますので参考にしてみて下さい。 続きを見る
仕事の基本 3現主義のすすめ 三現主義とは 3つの活用ポイント
ポイント3:現実を知る 方法
現実を知る 方法と言っても、0から考え始めるのは大変です。
いろんな便利ツール(考え方)を紹介していきます。
便利ツール①4M調査
改善点を、4つの視点で分析して現実に迫っていきます。
- 人(Man)
- 材料(Material)
- 機械(Machine)
- 方法(Method)
4つの頭文字を取って、4M調査と言われています。
この4つの視点から調査していくことで、
- 改善点の全容が多面的に見えてくる
- もれなく分析できる
- スッキリまとめ易い
うまく活用してみて下さい。
便利ツール②5W1H法
改善点を、5つの構成で考えていく方法です。
英語学習などに良く出てくる考え方の1つです。
- Who(誰が)
- What(何を)
- When(いつ)
- Where(どこへ)
- How(どうやって)
この構成で改善点を調査していくと、
改善点の本質が見えてきます。
改善点を1つに絞り込むことで、改善案を見つけていきます。
便利ツール③再現テスト
改善点対しての調査方法の1つに再現テストがあります。
改善事象を、わざと発生させる実験です。
成形の不良事象を改善点として再現テストをしていきます。
- 不良事象に影響がありそうな項目(条件、環境)をピックアップ
- パラメーターを上下し、又は組み合わせ、様々なデータを取る
- 不良事象が発生するか、もしくはその傾向があるか確認
再現テストの経緯、結果からわかること
- 因果関係
- 発生要因
- 傾向 など
再現テストからわかる真相も多くあります。
3.まとめ
改善活動② 現実を知る 3つのポイント
- ポイント1:徹底的に調査
- ポイント2:現実調査の基本は 3現主義
- ポイント3:現実を知る便利ツール ①4Mの調査 ②5W1H法 ③再現テスト
本日は、「現実を知る」についてお話しました。
急がば回れといいますが、
「現実を知る」上で重要な事は、全ての事実を調査する事です。
現実を並べて行くだけで、自ずと改善案が見つかります。