「不安」「不満」「悩み」など
人は、頭で考えを巡らすと決まって悪い方向に進んでしまうものです。
日常生活を例に挙げれば、
・たばこの後始末
・こたつやストーブの消し忘れ
・玄関のカギの閉め忘れ などなど
「あれ?どうしよう。どうだったかなぁ。」と一度考え出すと、不安はどんどん増していき、「よし。確認しにうちに一旦帰ろう。」となります。
いざ帰ってみれば、気苦労は何のその。ちゃんと忘れずに出来ているものです。
冷や汗ダラダラのドキドキから一変して、一気に悩みは解決です。
職場の問題も同じ様なものです。いくら頭で考えても、悪い方にしか進みません。
だったらうちに一旦確認に帰ったのと同じ様、「事実」を確認するのが手っ取り早いですよね。
そんな「事実」に関する、仕事の基本的な考え方をお話します。
本日のテーマは、「3現主義」です。
職場のトラブル解決に、少しでもお役に立てたらと思います。
目次
1.「3現主義」とは
「現場」に行き、「現物」を触り、「現実」を知ることを重視する考え方。
机上の空論ではなく、この「3現」を考えると問題解決につながります。
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2.「3現主義」は職場の基本
「3現主義」は全ての仕事に当てはまります。特に製造業では基本となる考え方・原理原則です。
・「○○だろう。」
・「△△かもしれない。」
・「□□だと思う。」など
いくら推測を並べても少しも問題解決になりません。
しっかりと「現場」「現物」「現実」を調査して、初めて問題のポイントが見えてきます。
3.「3現主義」活用 3つのポイント
(ⅰ)自分でやる
まず第一に自分で「3現主義」を実行する。
現代では、インターネットで調べれば様々な情報を得られる様になりました。ネットを使えば、同じ様な「問題」の解決事例が調べられるでしょう。
しかし、あなたが抱えている「問題」は、似て非なるものです。
・仕事がたくさんで忙しい。
・面倒くさい。
・適当でいいや。 などの気持ちでは、解決できないと心得ましょう。
必ず自分の足で「現場」に赴き、自分の目、耳、鼻、肌で「現物」を感じて下さい。「現実」を知ることが一番の近道になります。
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(ⅱ)現実を【整理する】
「現場」に行って、「現物」に触れることで、色々な「現実」がわかります。
次は、この判明した「現実」を並べて行きます。
・「○○は実際はこうなっていたんだな。」
・「まずここの部分が変形してしまったのか。」
・「角の部分が傷ついているな。」など
その「現実」が問題発生の証拠となり、それら1つ1つの事実関係を整理することで、問題の原因が自然とわかるのです。
(ⅲ)「3現主義」で改善活動
「3現主義」は、トラブルが起こった時だけに使うものではありません。
「改善活動」に活用します。
製造現場に赴き、作業工程や作業工具などの「現物」に触れることで、「現実」がわかるでしょう。
すると「現実」と「理想」の【差】が浮き彫りになってきます。
その【差】は「3ム」(ムダ・ムラ・ムリ)に分けられるでしょう。
・ムダ(意味のないことや削減できること)
・ムラ(作業の手待ち時間や非効率的な作業)
・ムリ(身体的な理由や工数過多)
これらの「現実」から明らかになった【差】を意識して改善していくことで、現場はどんどん良くなっていきます。
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4.まとめ
1.「3現主義」とは、
机上の空論ではなく「現場」「現物」「現実」を重視する考え方。
2.「3現主義」は職場の基本
「3現主義」を徹底すること。「推測」では問題解決に繋がらない。
3.「3現主義」活用 3つのポイント
(ⅰ)自分でやる
ネットで調べたことや人から聞いた情報ではなく、自分の目、耳、鼻、肌で感じ「現実」を知ることが重要。
(ⅱ)「現実」を【整理する】
「現実」を並べることで、おのずと問題の解決策が浮き上がってくるものです。
(ⅲ)「3現主義」で改善活動
「3現主義」は問題発生時だけ使うものではなく、日々の職場で改善活動に活用しましょう。「現実」と「理想」の【差】を意識することで、改善意識が高まり、必ず職場はよくなります。