こんな方におすすめ
- 要点が伝わらない
- 話が長いと言われる
- 指示した内容がやってもらえない
射出成形の仕事は、人と人が協力し合って業務にあたるチームプレーです。
- 予定作成者➡現場作業者
- 技術者➡外観検査者
- 倉庫作業者➡ドライバー
的確なポイントをおさえた指示や、時系列が整っているなど、相手に理解してもらえるような話の伝え方を意識することが重要です。
ロジカルシンキングを使った話の伝え方の基本を紹介した後に、射出成形現場で活かす実例を紹介していきます。
1.ロジカルシンキングを使った話の伝え方
相手に伝わる話し方にはポイントがあります。
逆に、話の伝え方が苦手な人には共通する特徴があります。
① 全体像を把握してポイントを絞って話す
「○○に関してポイントは3つです。」から話始める!
まずポイントがいくつかを先に伝えることが重要です。
ロジカルシンキングを活用した話し方
練り込み異物の流出原因は3つです。
- スクリュー清掃の定期期間を超過していました。
- 発生は一定時間だったため定時サンプルで採取できませんでした。
- 外観検査員が品質規格を理解してませんでした。

全体を把握していない人の特徴
- 初めから最後まで話そうとする。
「まず○○があって、その次に□□が△△に呼ばれて、今度は...」 - 伝えたいことをまとめてあるが、何が重要かわからない。
「Aさんはこれが○○で、あれは□□になると言っています。でも△△は進行中です。Bさんはいらないと言っています。」 - 思い付きで話している。
口に出して話をしないと頭を整理できない人がこのタイプです。
② 論理の飛躍がないこと
伝えたいことのポイントを絞り過ぎない
結論を述べるだけだと相手は、なぜ?と疑問がわいてしまい素直に受け止めてもらえないものです。
ある程度の経緯を話したうえで、伝えることがポイントです。
論理が飛躍した話し方をする人の特徴
- 決めつける
ロジカルシンキングは広く可能性があるものを並べて洗い出すことです。
根拠のない説明や、いきなり結論や指示を押し付けると、聞き手は置いていかれます。
なぜ?どうして?と疑問が先行して、伝わらないものです。
・○○は、絶対Aのミスだ。 - 頭ごなしに伝える
その事象に至る経緯や順序など、伝えたい話に関して必要最低限の情報は盛り込むべきです。
「いきなり、○○やっといてくれ。」と言われても、困惑してしまいます。 - 相手の理解にあわせる
聞き手の理解度が重要です。
専門的な技術の話、その会社に長くいないとわからない話など、聞き手がわかっていないことを前提に話を進めていきます。 - ポイントが抜けている
話のポイントが抜け漏れしていると、話は伝わりません。
肝心なポイントが抜けていると、後々トラブルの原因になります。
③ 記憶➡記録に残す
人の記憶は曖昧です。記録に残しましょう。
トラブルの多くは、人と人の間で起こります。
特に、言った言わないは、常です。
伝えたつもりは、伝わりません。
伝わらない人の特徴
- 遠すぎる予定は忘れてしまう
2か月後の話を口頭で言われても、忘れてしまいます。
受け取る方は、その案件の重要度を深く理解していないものです。 - 伝えた後のフォローをしていない
○○しておいてね。という指示を、お互いが忘れてしまうケースが良くあります。
伝えた側は、進捗を確認することで防止できます。 - 慢性的な慣習
伝わらないことが原因のトラブルは、いつも特定の人に発します。
本人にミスやトラブルの意識がないことが原因です。
またやっちゃった。では、根本的な解決になりません。
2.まとめ
ロジカルシンキングは、広く深く物事を考える手法です。
しっかりとものごとをかみ砕くことができると、要点をまとめ簡潔に伝える技術が身に付きます。
ロジカルシンキングを活用した話を伝える力
- 全体を把握してポイントを絞る
- 内容が飛躍しないこと
- 言った言わないを避けるには記録に残す
この3点を意識するだけで、話の伝わり方は大きく変わります。
射出成形はチームプレーです。
伝える力は、良いチームを育てるうえで必須条件になります。
ロジカルシンキングを活用して、上手に連携していきましょう。