プラファンは、【なぜ】存在しているのか?
プラ太郎の現体験にさかのぼる。
2008年に射出成形業界に就職しました。前職は電気工事士でしたので、工場勤務のものづくり現場は右も左もわからない素人です。射出成形工場で100%OJTでスキルを身に付けてました。
そして、技能検定の実技試験の要領に沿って技術を肉付けしていきました。
その後、転職を機に、医療成形品の実験という成形条件出しを学びます。
この成形条件設定方法がとても論理的で、腹落ちしました。
射出成形を構成する4つの大きなパラメーター、射出圧力、射出速度、樹脂温度、金型温度の数値を上下に振って実験していきます。
その実験結果を元に、上上限、上限、下限、下下限を設定し、その真ん中を基準とする。この方法で条件を設定することで、バラツキを許容できる最適な成形条件が導けます。
成形条件の設定に免許はいりませんので、誰でも成形条件を設定できます。しかしその成形条件は最適なんでしょうか。えいやで設定した条件で運よく良品が取れていただけではないでしょうか。
以前訪問した成形屋さんでは、「保圧をいくらあげてもヒケがなおらないんだよ」と言っていたので、条件を見てみると、実際はVP切り換え位置までスクリューが未達でした。
【知識と教養に裏付けられた技術力】が大事だと感じました。
業界の情報格差をなくしたい。若手に適切な学びを提供したい。という想いで、2017年12月にプラファンをスタートしました。
そこから6年、コツコツと記事を書き溜め情報発信を続けることで企業様からお仕事をいただけるようになりました。ミスミ様。MAZIN様。日刊工業新聞社様。RXJapan様。
ものづくり業界の魅力度が低くなっている。人出不足、職人の高齢化、固定費の高騰、円安、戦争、コロナ。様々な要因が重なり、とにかくギリギリの状況でした。
なんとか射出成形を盛り上げたい。2023年1月からは、コミュニティを作り始めます。
会社の枠をこえ、相談できる場所が必要である。勤め先のOJTに頼るのではなく、技術者たちが自発的に学ぶ機会を作りたい。全国の技術者同士がスキルを補完することで自社の課題を克服できると信じています。
オフ会には、延べ30名を超えるやる気あるメンバーに出会えました。
このやる気を言語化すると【感度と熱量】です。
なかなか現実社会でやる気のある人はいません。しかし、プラファンには集まっています。今や、このプラファンコミュニティは他業種からうらやましいと言われるまでに育ちました。
参加してくれるメンバー皆のお陰です。孤軍奮闘してきた私にとってみんなの存在はとても頼もしいです。
そして2023年PLAIVE(プライブ)の開発をしてきました。
当初は、ただの射出成形機のプラモデルでしたが、企業様のサポートをいただく中で、意味を持ってきました。
行きついた答えが、射出成形教育プログラムです。
【その成形条件設定方法 本当にあってる?】
知識と教養に裏付けられた技術力をもって論理的な条件出しを指導します。ただ数値を入れるだけでなく、参加者に論理立てて成形条件出しをしてもらいます。間違ってもいいし、こうかな、ああかなと色々試してほしいです。
現実では時間に追われ、金型を壊してはいけないということで、経験を積む場所が限られます。プラファンで、秘めたる才能を拡張してください。
また、IoT、デジタル化をはじめ、今後企業様とコラボして、金型センシング、AI成形条件などの最先端テクノロジーを習得できるプログラムも拡充していきます。
2023年4月には、こんなツイートをしていました。
日本の技術を世界に発信
プラファンの技術記事の多言語化✨
2023年
ショート動画を注力。
世界に向けて情報発信スタートしよう。2024年
プラファンアカデミー
実務ベースのノウハウをシェアしていこう。射出成形×機械整備×情報発信×英語
好きなものをかけ合わせる。— プラ太郎♻️特級プラスチック成形技能士 (射出成形) (@PlasticFan2017) April 4, 2023
私は海外にも興味があります。
プラファンの多言語化。東南アジアの今後発展してくる国へ出展されている企業様への現地スタッフ教育も進めていく予定です。
これまでのプラファンの活動は、教育という一本槍が通っています。
冒頭の「なぜプラファン?」
射出成形の現状には、教育が必要と考えているからです。
Teaching is lerning(教えることは学ぶこと)ということわざがあります。
教えるには自分に教えるだけの知識と技術がなければなりません。
教えるということは、自身の学びの機会です。
giveすることで一番恩恵をうけるのは自分です。ぜひプラファンに参加いただき、若手の悩み相談や技術サポートをお願いします。
熱血やる気満々で継続していきます。今後もよろしくお願いします。