TwitterのDMで質問がありました。
質問「立ち上げ時、糸引きが出ていたのですが、時間が経過すると直ってしまいます。特にシリンダー清掃の後や、長期停止後の立ち上げ時に起こる事象です。どういった原理なのでしょう?」
糸引きは、型開き時スプルーの切れが悪く、スプルー先端に糸がひいている状態です。
【糸引きの原因】
- スプルーの冷却不足
- ノズル温度が高い
- スクリュー先端の内圧が高い
- スクリュー回転が速い
- 背圧が高い
- サックバックが少ない など
その状況によって様々です。
今回のケースは、立ち上げ時に発生している糸引きが、同じ成形条件下で時間経過とともに改善するところが興味深いですね。
このメカニズムを解説していきます。(推測ですがw)
立ち上げ時は、ノズルタッチから間もないので、ノズルの熱を金型に取られます。したがって、ノズルのヒーターは常時ON、もしくはONの頻度が高い状態になります。すると、スプルー先端は温度が高い状態なので、糸がひくんではないでしょうか。
時間経過とともに、金型とノズル温度は安定していき、ノズルヒーターのON頻度は低くなります。この状態では、スプルー先端の温度が下がり糸引きが改善したのだと考えます。
他にも可能性はありそうですね。
コメントいただけたら嬉しいです。