プラスチックファン › フォーラム › 成形不良の悩み › 高温成形時の黒条、ヤケ対策(PPSU) › 返信先: 高温成形時の黒条、ヤケ対策(PPSU)
osakaizzzさん
せっかくなので参加します。
ポリサルフォン樹脂は、試作をしたことはありますが、残念ながら量産の経験はありません。
しかし、私が1番の経験がある「硬質塩化ビニール樹脂のパウダー成形(以下PVC)」によく似ています。
添付資料参照
(osakaizzzさんが添付されていた温度資料と同じ)
PVCの特徴を3つあげると、
①熱安定性が悪く、成形領域と分解点(ヤケ・黒い異物)が他の樹脂に比べ非常に近い
②一般の標準スクリューでは、量産後、8時間位でヤケ・黒い異物分解の発生
③ノズル、加熱筒温度を入れた状態での放置は、長くて10〜15分以内
PVC実際の運用上での対策
①成形機の始動・停止、PVCから他材料へ変更時等の作業手順の標準化
②スクリュー抜き、復元時間
1人で2時間以内(180〜220トン)
今回、標準スクリューとカラー付き逆止弁の条件で透明、厚肉製品から推測すると、この対策として、スクリュー洗浄剤(パージ剤)では簡単に剥がれてくれないことが多いと思います。(但し据え置き型パージ剤での経験はありません)
スクリュー・シリンダー洗浄のための機械停止は結構なロ スタイムになってしまいますが、射出台ユニットを旋回しないで、パージ剤を完全になくなるまでパージ後、ノズルと前蓋のみ外し、スクリューを受圧盤まで抜いて、清掃するやり方で時間短縮しています。
当然、スクリューの圧縮ゾーンまで炭化物がある場合は、旋回してスクリューを引き抜き、加熱筒の内側も清掃します。
また、除湿乾燥はヤケ・黒い異物の発生を軽減すると思います。
最後に、ポリサルフォンの成形機と同じクラスの更新がある時に、ポリサルフォン対応のスクリューも予備で購入出来るといいですよね。
日本製鋼所や住友重工はスクリューの研究は非常に進んでいますよ。