今、コロナウィルスで、企業存続の危機に面しています。
特に中小製造業への打撃は、今後底知れません。
現状を悲観し、嘆いていてもこのまま落ちていきます。
今できることをすべてやっていきましょう。
行動。前進。
社員一丸となって今日を乗り越えましょう。
プラスチック成形 射出成形の仕事は、
簡単に分類すると
【射出成形工場の工程】
- 原料、資材購入
- 保管
- 成形
- 製品保管
- 出荷
です。
各工程ごとに、改善案をご紹介していきます。
順不同になりますが、本日は「原料発注のポイント」に関してです。
1.原料は、最も高い資産の1つ
まず念頭に覚えておいてほしいこと。
原料は高い。
PP 150円/kg
PC 350円/kg
ポリスルフォン 2,000円/kg
大事に大事に扱いましょう。
原料=「お金」です。
少し深い話をします。
仕入れた原料は、加工して、お客様に納品された時点で売り上げになります。
ただし、入金は翌月末です。
つまり、購入した原料が現金になるのは、数か月先ということです。
原料ロスを最小限にして、売り上げを最大にすることが重要です。
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2.原料発注のポイント
有償で原料を仕入れますので、先に現金が出ていきます。
お客さんからの注文書、今後の予定をしっかり確認して、原料注文をしましょう。
特に見込み生産するときは、しっかり情報取りをしてから原料注文しましょう。
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①1t回し
原料の発注方法として一般的な例は、「1t回し(1トンまわし)」。
主力製品等、一定の期間で生産が安定して行われている製品は、生産している製品の大きさや量によりますが、
「1t回し」といって、倉庫在庫が1ton残る様に在庫管理を行います。
1パレット40袋で1トンですね。
パレット単位で在庫管理することで単純化できます。
細かすぎる発注方法では、面倒が増えるだけです。
日々の在庫量を押さえておき、無くならない様に発注していきます。
②発注単位・単価に注意
原料注文の際に、注文の単位が決まっています。
原料メーカーや輸送の都合で、
・1回の注文の最小単位が〇〇tonから。
・1tonまでは、180円/kg
1ton以上は150円/kg
最小量や単価が変わってきます。
必要な量をしっかり見極めて、製品として売り上げた時に、利益が残るように計算して注文しましょう。
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③ランナーの処置(再利用?廃棄?)
原料注文の時、ランナーの処置はしっかり確認しておきましょう。
【ポイント】
・生産時のランナーを粉砕して再利用できるのか?
・粉砕利用は、新材に対して何%まで混合できるのか?
粉砕して再利用できるかどうかで、原料の注文量は変わってきます。
製品規格書等を事前に確認しておきましょう。
④納期確認
注文に対して、メーカーからの納期回答はしっかり確認しましょう。
こちらからの注文には、「希望納期」を添えますよね。
Faxやメール等でやり取りする中で、
・埋もれてしまう
・紛失してしまう
・忙しさで確認漏れ 等 気を付けましょう。
また、希望納期に原料が入荷しない場合は、「生産ラインがストップ→お客様に納品できない。」
というもっとも恐ろしい事態になってしまいます。
納期が間に合わない場合はすぐに上長、製造部等に報告し、次の処置をしましょう。
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⑤原料倉庫のキャパ
原料倉庫のキャパを把握しましょう。
原料倉庫のキャパ以上の原料在庫は、
・識別管理が難しい
・同一原料の点在
・出し入れが面倒 等 いいことはありません。
お客さんからの注文と社内の生産予定を把握し、現状で何パレットまで収納できるのか?
をしっかり把握しましょう。
⑥社内共有
原料発注が完了し、納期が確定したら、
社内で共有しましょう。
「〇月〇日に、PC ノバレックス が 2t入荷します。」
原料入荷予定を、
・生産予定表
・原料倉庫在庫表 など
パソコン上で皆が確認できるように共有しておくことで、円滑に情報交換が進みます。
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3.まとめ
原料発注のポイントとして紹介させていただきました。
射出成形工場の工程でいえば、川上の工程です。
原料発注しなくては、生産できません。
・お客様からの注文と今後の見込み注文をしっかり情報取り
・社内の生産計画
・原料倉庫のキャパ
・納期 等
視野を広くして、余剰に注文しないように気を付けましょう。