モールドデポジット対策について

プラスチックファン フォーラム 成形不良の悩み モールドデポジット対策について

  • このトピックには14件の返信、4人の参加者があり、最後にiam3104iam3104により1年前に更新されました。
  • 作成者
    トピック
  • iam3104iam3104
    参加者
    #5434
    3

    お疲れ様です。

    タイトルの通り、量産型でモールドデポジット(樹脂由来ガスによる金型内付着物)が溜まりやすく、ショートが頻発して悩んでいます。

    製品形状上、樹脂の流れる箇所が入り組んだ構造のため、キャビやスライドコアに汚れが付着しやすく、スプレーで拭くとショートが直る状況が続いております。樹脂は熱可塑のポリウレタンです。

    クリーニングの頻度を出来るだけ低減するために対策を講じております。もし以下に挙げた他にアドバイス頂けたら有り難いです。

    ・ガス抜けの良い型構造にする(生産開始が近いため非現実的です)

    ・射出ピーク圧が問題ない範囲でシリンダ温度を下げる(どの部位を下げるのが効果的でしょうか?)

    ・クッション量を少なくして滞留を抑える

    ・計量タイミングを遅延する(既に条件に取り入れています)

    ・樹脂乾燥条件の見直し(水分が残っていると加水分解でガス発生のためです)

    宜しくお願い致します。

14件の返信を表示中 - 1 - 14件目 (全14件中)
  • 投稿者
    返信
  • iam3104iam3104
    参加者
    #5631
    3

    ニゴさん
    とても参考になりました。
    理論的にも納得がいきました。
    実は委託先での成形立上げに支援として関わっている関係で、
    成形機仕様(スクリュ径など)から変更するのは、とても抵抗されます。
    ただ、条件のちょっとしたアクセントはむしろ寝耳に水かもしれません。
    背圧のコントロール中心に、状況を確認したいと思います。
    ありがとうございます。

    G.Nテック ニゴG.Nテック ニゴ
    参加者
    #5601
    9

    iamさん
    金型に樹脂を入れる前にガスは除きたいという考えを持っています。

    私も同じ考えです。
    そうすると、ノズルから出た樹脂温度も重要、例えば、ノズル径を3φから4φに変更すると断面積では、約1.8倍、流速は遅くなり、ガスの発生は?

    ご参考になれば・・・

    【私の先輩から聴いたことの中で、習慣になっている言葉】

    ①樹脂は低温均一溶融(杵つきモチ)

    ②フリーショットし溶融状態を目でみて最適化を知る

    ③樹脂温度を計ってみて加熱筒実温度の裏付けをとる

    ④手で触り、ちぎって感触を得る

    ⑤未充填品で流動挙動を検証する

    G.Nテック ニゴG.Nテック ニゴ
    参加者
    #5564
    9

    iamさん
     サイクル超過時(取り出しロボットの遅延など)に鼻垂れやコールドの原因になるので背圧を10Mpaで控えていたとのこと。

     PVC成形では、背圧は10〜15Mpaが一般的で、20Mpaにすることもあります。

     計量の2段切替があれば、計量完了手前で計量の15〜20%から、スクリュー回転数と背圧を15〜25%(周速1〜2m)位落としたり、ノズル温度だけ10℃位下げます。

     それでも、ダメな場合は、サックバックです。空気を巻き込まないように速度を10mm/s位にして、3〜5mmサックバックします。

     また、質問とは、関係がないかもしれませんが、ご参考にお願い致します。

     PVC樹脂のスクリュー回転は、「周速8m±2m」で設計されているものが標準ですので、そこを基準にしています。

    【事例】
    ①スクリュー径 D φ50mm
    ②周速 L 8m(80,000mm)
    ③スクリュー回転数rpm=L÷(π×D)
    80,000÷(π×50)≒51rpm

    ④計量100mmとして、

    □計量開始〜80mmまで
    1段目 スクリュー回転 51rpm
    背圧 15Mpa

    □計量80mm〜計量完了
    2段目 スクリュー回転 37rpm
    (周速 6m)
        背圧 8Mpa
    なお、この周速の考え方は、横展開出来るように、スクリュー径40〜75φに適用しています。

     あくまでも、目安ですので現場での5感と経験を加味し、「トライ&エラー」です。

    iam3104iam3104
    参加者
    #5559
    3

    ニゴさん
    詳しくアドバイス下さりありがとうございます。
    記載されている通り、背圧を大きくすることでガスはスクリュー後方に逃げると思いますが、
    既に10MPaかけているので、これ以上はサイクル超過時(取り出しロボットの遅延など)に鼻垂れやコールドの原因になりそうで控えていました。
    今回は金型のガス抜け性がやや悪いということが要因だと突き止め、ガスベントの対策で改善できましたが、量産を進めるなかで、出来るだけでメンテ頻度を下げたいので、そうなると金型に樹脂を入れる前にガスは除きたいという考えを持っています。
    金型のガスベントは狭い箇所だとMDが溜まるとすぐガス抜けが悪くなります。おっしゃる通り、Eピンやスライドに付けるのは可能性を感じていますが…
    PVCもガスは付き物だと思いますが、背圧の効果はどの程度でしょうか。5MPa以上は上げないと変化は期待できない…など感覚的でも構いません。
    宜しくお願い致します。

    iam3104iam3104
    参加者
    #5558
    3

    チュウセイさん
    やはり樹脂乾燥は大事ですね。それも効いたのか改善傾向です。背圧はあまり高くしすぎるとサイクル超過時の鼻垂れには気をつけていきたいです。
    ありがとうございました。

    iam3104iam3104
    参加者
    #5557
    3

    プラ太郎さん
    追加コメントありがとうございます。
    マルチトグルは付いてます。ただ、古いベテランさんが多いので、成形機の新しい機能には頼らずにやりたいと言われています。
    色々手を施しまして、かなり改善してきました。ありがとうございました。

    G.Nテック ニゴG.Nテック ニゴ
    参加者
    #5501
    9

    iamさん
    参加します。

    ポリウレタン(以下TPU)の押出グレードでロング生産の経験でありますが、種類が少ないのでモールドデポジット(以下MD)の経験はありません。

     しかし、PVC成形での配合で、成形機スクリューや金型に付着したり製品に発生するプレートアウト(簡単にいうとお互いに相性が悪い顔料や滑剤が押し出される)という症状にMDは似ています。

    応急対策は、
    ①皆さんが指摘している乾燥です。(除湿の方が良い)、樹脂内部の水分を無くし、低温均一溶解及び、背圧を上げてガスの発生を抑制。
    外観のフローマークやボケが出ない程度に。
    ②成形機ノズル、スプールの抵抗を少なくし(太く)、ガスの発生を減らす
    ③金型にガスベントをつけることは非常に効果があるが、製品突出し.PL.入子、ランナーにもガスベントを設ける。
    特に、最終充填箇所に突き出しピンを2重(パイプ)にし、動く場所にガス逃げを設置します。
    動かない場所は、いづれ、詰まって入子をバラす必要があります。

    恒久対策

    ①金型が移管型ならば、材料も支給かもしれませんが、ほぼ同一グレードで材料メーカーを変える

    TPUの専門メーカーや売上げ上位の2社位で、技術屋に相談(事例;添付資料参照)

    どうしても、金型改造代や材料試作代がかかるので、最悪、折半にするため、先方がよければ、受注先や中間商社に提案し立ち会っていただければ、1番いいですよね。 

    いづれにしましても、納期がない、お金はかけれなく、製造にMDと製品の検品を押し付けて来ますので、
    皆を巻き込んで、一歩づつでも前進して下さいな。✨

    chusei.shizuokachusei.shizuoka
    参加者
    #5494
    3

    背圧を高くして、ガス分を可塑化した時に抜くかやはり、乾燥かと思います。

    プラ太郎プラ太郎
    キーマスター
    #5485
    38

    その金型で良品取らなきゃいけないんですね。

    成形機のマルチトグル機能はありますか?
    充填初期は高圧型締せずに、ガス逃げして、ある程度充填したところで高圧型締めする機能です!

    以前、PEの容器で、リブの巻き込みウェルドには効きました。

    iam3104iam3104
    参加者
    #5484
    3

    チュウセイさん
    PLは0.01~0.02mmくらい隙があって、そこでガスを抜く方法を取っています。
    金型側でどうにかするしか…というのが大半の意見だと思いますが、樹脂に詳しい方が業界的に少ないです。

    iam3104iam3104
    参加者
    #5483
    3

    チュウセイさん
    PLは0.01~0.02mmくらい隙があって、そこでガスを抜く方法を取っています。
    金型側でどうにかするしか…というのが大半の意見だと思いますが、樹脂に詳しい方が業界的に少ないです。

    iam3104iam3104
    参加者
    #5482
    3

    プラ太郎さん
    コメントありがとうございます。
    確かにおっしゃる通りですが、金型のガス抜け性がとてもシビアな金型となっていて、製品形状も非常に微細です。
    続報あれば書き込みさせて頂きます。

    chusei.shizuokachusei.shizuoka
    参加者
    #5456
    3

    PLからガスを抜くという考え方はどうでしょうか?

    型締め力は適正ですか?

    コマだけで型締めを受けているようなら、モールドベースも当たるようにして、全体でガスを抜くという考え方もありかと思います。

    プラ太郎プラ太郎
    キーマスター
    #5443
    38

    ガス発生が蓄積してショートになってしまうのは、金型で直したいですね。
    その状態で量産入ったら、不良多発で、ショートの再検査も工数かかるし、見逃し流出も怖いです。

    移管時の試作で不具合の洗い出しを上長はどんな判断なんですか?

    金型の不具合を直さないまま量産に入ると、成形不良の責任を全て製造で持つことになります。
    ショート検査や、再検査まで管理しなくてはいけなくなります。

    私の勤め先では、その状態では量産スタートの承認が絶対に出ません。
    不良流出リスクが高すぎますよね。

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