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こんにちは、tanaさん
iO MOLD TECHNOLOGY 岡野と申します
エジェクタピン下に設定するタイプの圧力センサーは、直接式ではなく間接式になります。
樹脂圧を受けたエジェクタピンの作動を利用して間接的に圧力を測定するのですが、例えば、
エジェクタピンのツバ部のエジェクタプレート部とのクリアランスが、各エジェクタピンにてばらつきがある(ガタツキばらつき)とか、
エジェクタピン径部のリーマ部の摺動クリアランスが、各エジェクタピンにてばらつきがあるとか、
エジェクタピンの長さ、製品部への食い込み程度が、各エジェクタピンにてばらつきがあるとか、
エジェクタピンの摺動抵抗がそもそも各エジェクタピンで異なりバラツキがあるとか、
その他多々ばらつきが、実際の加工された金型にて各エジェクタピンにて生じています。
従って、金型内にての樹脂圧による圧力検知にて、直接式検知と異なり、上記ばらつき要因により圧力検知のタイミングずれ発生やエジェクタピン抵抗による圧力損失等が発生し、正確な圧力検知が出来難くなります。
またセンサー自体の精度や製造方式も直接式センサーと異なり、また成形機との連結、成形機との信号のやり取り、データー収集方式も異なります。
型内圧力を測定する目的にもよりますが、傾向を確認したり、現象を見極めると言った事由での対応では、上記タイプでも十分対応可能かと思います。
しかし、例えばCAE解析との整合性差異検証での数値積み上げ目的だとか、実際の正確な圧力値把握データー収集だとか、正確な現象や数値収集をする目的の場合は、今まで利用してきた経緯から、やはり直接式センサーの方が精度が良く適しているかと思います。
あくまでも私見的な見解ですので、一つの見解としてご参考にでもして頂ければと存じます。
以上、よろしくお願い致します。