射出成形の仕事

【初心者】 射出成形 成形条件の基本 技能士 技能検定 1級2級

2021年6月8日

射出成形において、成形条件を出せるって憧れますよね。

新卒の若手、射出成形がなにかよくわかっていない初心者からすれば、

成形機の画面を「ピピピっ」て触って良品を作る先輩は

かっこいいぃぃぃ!!!ってなりますよね。

そんな

初心者、若手向けに、
成形条件の基本をかみ砕いて易しく解説していきます。

1.射出成形 基本 ポイント

まずは、射出成形の基本は、すごくすごく簡単に言うとこんな感じです。

  • 素早く充填(樹脂は金型に触れた瞬間冷めていきます。)
  • 収縮分を考えて保圧する
  • 金型の役割は、「形作ること」と「熱交換」(熱い樹脂を、詰めて→冷ます)
  • 製品の形状、原料の種類、使用する用途に合わせて成形する。

ただ、金型に溶けた樹脂を充填すれば良いってもんじゃありません。

成形不良の例を挙げると

  • 金型に樹脂を入れすぎる→オーバーパック
  • 金型の隅まで充填してない→ショートショット
  • 充填したけど、面に張りがない→ヒケ
  • 充填中にガスを巻き込む→製品内に気泡  など

出来上がりの製品や、金型の形状を見て、どう充填するかを見極めていきます。

[ad]

2.良い成形条件とは

成形条件に完璧なものなんてありません。

その時の、原料の状態(原料の製造ロット)、季節気温湿度、金型の消耗度合など、若干異なります。

また、成形条件を出した人によっても、成形条件は違ってきます。

では、良い成形条件って何でしょうか?

答えは、【お客様の求める製品を作れる条件】です。

お客様の求める限度内に品質を確保して、納期に必要数を収められること。が重要です。

ヒケていようが、シルバーがあろうがお客様がいいと言えば、「良品」です。

1~10あるレベルで3~7が「良品」であるならば、

様々な影響(原料のロットブレ、季節、気温、湿度など)によるバラツキを限度内に抑え、必要個数を作れる条件が良い成形条件です。

3.成形条件のイメージ

慣れてくると製品や金型を見て、どんな条件で打てばよいかイメージできる様になります。

いくつか例を挙げて、成形条件のイメージを紹介します。

ケース① 薄肉の製品

薄肉の製品は、金型内の狭い空間を樹脂が流れていきます。

充填した樹脂は、金型に触れた所から冷え始めます。

流れている樹脂の先端が金型の最後に行き着く前に、手前が冷えてしまっては、いくら押しても詰め込めないですよね。

薄肉の製品は、冷える前に高速で充填させます。

流れにくい時は、樹脂温度、金型温度も高く設定します。

保圧も低くて十分、冷却時間も短く。

【ポイント】

  • 充填速度 高
  • 保圧時間 短
  • 冷却時間 短

 

ケース② 肉厚の製品

肉厚の製品は、薄肉の製品に比べてストレスなく充填できます。

金型内の樹脂が通る道が広いからですね。

射出速度は低くで十分、肉が熱い分、冷却時の熱収縮が大きいのがポイントです。

収縮を補い面を張らせるために保圧力と保圧時間で調整します。

金型内で、冷却もしっかりします。熱いまま取り出すと、寸法が収縮して小さくなります。

金型温度も低めで、ガンガン冷やして固めるイメージです。

【ポイント】

  • 充填速度 低い
  • 保圧力 高い
  • 冷却時間 高い

 

[ad]

ケース③肉薄と肉厚の合わさった製品

ほとんどの製品は、肉が薄いところもあれば厚いところもあります。

上の①、②で解説した合わせ技を使って行きましょう。

(ⅰ)スクリュー位置と金型内充填量を調べる

充填される樹脂が金型内をどう流れていくかを見ていきます。

ポイントは先端がどう流れるかです。

  1. 計量完了 100mm
  2. 充填開始
  3. ゲート通過 90mm
  4. 肉厚部通過 50mm
  5. 肉薄部通過 30mm
  6. VP切り替え位置 10mm
  7. 流動末端到達 5mm
  8. クッション最少位置 3mm

スクリュー位置何mmの時に、金型内のどこを通過するかをイメージしましょう。

【樹脂の流れ方を調べる方法】

見えない金型内で樹脂の流れを調べられないですよね。

調べる方法は、調べたい位置で射出を止めてしまうです。

ゲート通過 を調べたい時は、計量100mmからまで90mmまで充填してみましょう。

樹脂は、設定した分しか充填されませんので、10mm分の樹脂が充填されます。

同じように、100mmから80mmではどこまで充填されるかなぁ。

70mmは?60mmは?と探っていきます。

ここでの注意点

金型から製品を取り出す時、ストリッパースレート、エジェクターピン、エアー吹き出しで取り出します。

製品がショートしているので、突き出せないことがあります。

そうなると製品を取り出すのが大変です。手で取れればいいんですが、金型の形状に食い込んで取れないこともあります。

そんな時は、バーナーであぶった棒や、ハンダ小手などで、部分的に焼き切って取ることになりすごく時間がかかります。

 

(ⅱ)外観を見て射出速度を調整

話を戻します。

何mmのスクリュー位置で、金型のどこを流れているかわかったら、製品の外観をみて速度を調節していきます。

  • シルバーが出ているところ→速度を下げる
  • 湯じわが出ているところ→速度を上げる
  • 袋小路でガスを巻き込んでいるところ→速度を下げる  など

製品を見て、射出速度を位置ごとに多段階に調整していきます。

(ⅲ)VP切り替え位置を設定

そして、金型内の90~95%くらいまで充填したところで、保圧に切り替えます。

ゲートシール時間を調べて、適正な保圧時間を決めていきます。

ゲートシール時間の考え方は下記記事内で解説してます。

【初心者】成形条件の作り方 基本 射出成形 プラスチック成形

技能検定向けの【条件作り】の記事ではありません。 射出成形の基本的な成形条件の作り方になりますので、参考にして下さい。   これから技能士を目指す【初心者向け】の解説になります。 &nbsp ...

続きを見る

(ⅳ)重量、寸法の調整

重量、寸法が品質基準の限度内には入る様調整します。

  • 重量は計量位置を上げ下げ
  • 寸法は、冷却時間短く→小さく、長く→大きく
  • 寸法は他に、金型温度を高く→小さく、低く→大きくなります
  • ヒケは、保圧力を高くします
  • バリは、保圧を低くします

4.まとめ

射出成形の基本を、初心者向けに、易しくかみ砕いて解説しました。

まずは、製品の形状でどんな感じで充填させるのが良いか。イメージしてもらえたらと思います。

おすすめコンテンツ

おすすめ記事

技能検定参考書のご紹介

-射出成形の仕事

Copyright© プラスチックファン・Plastic Fan , 2021 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.