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射出成形 2級 学科試験 「成形加工法」

2級 第2分類「成形加工法」試験科目及びその範囲の細目

10科目が対象となります。

  1. 射出成形法の種類、特徴及び用途
  2. 射出成形条件の設定及び成形品の品質
  3. 成形材料の予備乾燥
  4. 成形材料の色替え及び材料替えの方法
  5. 成形不良の原因及び防止対策
  6. 成形品の仕上げ及び二次加工の方法
  7. 成形品の測定
  8. 成形材料の着色剤及びその混合方法
  9. 成形品のアニーリング
  10. 成形品重量及び歩留りの計算方法

各科目ごとに、その範囲の細目と例題を添えて説明致します。

今回の記事は長~いです!!

でも大丈夫ゆっくり1問1問学習しましょう!!

1.射出成形法の種類、特徴及び用途

<細目>

射出成形法の種類、及び特徴及び用途について一般的な知識を有すること。

例1)電動式射出成型機は、型開閉、突出し、射出をサーボモータを使って駆動させている。

↑「正」

例2)熱硬化性樹脂の射出成形では、加熱筒内にある樹脂の滞留時間を短くする。

↑「正」

例3)プリプラ式とは、1本のシリンダで可塑化、溶融及び射出する装置をいう。

↑「誤」

プリプラ式とは、可塑化と射出が別シリンダで行われる装置である。

2.射出成形条件の設定及び成形品の品質

<細目>

1.成形条件の設定に関し、次に掲げる事項について詳細な知識を有すること。

  1. 加熱筒、ノズル及び金型の温度
  2. 射出圧、背圧及び型締圧
  3. 射出時間、保圧時間及び冷却時間
  4. 射出速度、型閉じ速度及び型開き速度
  5. スクリュー回転数
  6. 成形材料の計量
  7. 射出速度・射出圧力の切替え

2.成形条件と成形品の品質との関係について詳細な知識を有すること。

例1)成形条件と品質に関する組合わせとして、適切でないものはどれか。

成形条件 品質
型締力 ばり
保圧時間 ひけ
乾燥温度 銀条
スクリュー回転 ジェッティング

↑「ニ」

例2)次の記述中の下線部のうち、誤っているものはどれか。

射出成形における樹脂の流動配向は、(イ)樹脂温度、(ロ)金型温度、(ハ)射出圧力、(ニ)型閉速度などに大きく左右されて、成形品の物性に強い影響を与えるものである。

↑「ニ」型閉速度は、金型を閉める速度ですので、樹脂の流動配向は関係ありません。

例3)計量に関する記述として、誤っているものはどれか。

イ スクリューの計量は、射出容量の20~80%で使用するのがよい。

ロ 小型成形機(型締980kn(100tf)以下)では、クッション量を5~8mmぐらい取ればよい。

ハ スクリュー背圧をかけてもかけなくても、射出容量に変わりはない。

ニ スクリュー背圧をかける時は、0.98~2.94Mpa程度がよい

↑「ハ」

背圧によって、計量される射出容量は増減します。

3.成形材料の予備乾燥

<細目>

熱可塑性樹脂の予備乾燥に関し、次に掲げる事項について詳細な
知識を有すること。

  1. 予備乾燥の効果
  2. 予備乾燥を必要とする成形材料の種類
  3. 予備乾燥の方法
  4. 予備乾燥の温度及び時間

例1)下記の材料は、いずれも予備乾燥を必要とする。

  1. PPS
  2. PET
  3. PBT

↑「正」

PPSは、予備乾燥必要です。←PS(予備乾燥不要)ではありません。

例2)下記の材料は、いずれも予備乾燥を必要とする。

  1. PBT
  2. 変性PPE
  3. PPS

↑「正」

例3)下記の成形材料は、いずれも予備乾燥を必要とする。

  1. メタクリル樹脂
  2. ABS樹脂
  3. ポリアミド

↑「正」

4.成形材料の色替え及び材料替えの方法

<細目>

成形材料の色替え及び材料替えの方法並びにパージ材について詳細な知識を有すること。

例1)高密度ポリエチレンの射出成形において、色替えをするときは、加熱シリンダ温度を成形温度よりも高くするほうがよい。

↑「誤」加熱シリンダ温度を高くすると、流動性が良くなって前の色を抜くのに時間と量がかかります。低くして樹脂圧を高圧の状態で抜くが基本です。

例2)ポリスチレン成形材料の色替えでは、一般的に、パージの際の計量は少なめにし、射出速度を速くしてから何回も繰り返し行うほうが、材料のロスが少なく良い結果が得られる。

↑「正」

5.成形不良の原因及び防止対策

<細目>

次に掲げる成形不良の原因及び防止対策について詳細な知識を有すること。

  1. 充てん不良
  2. ひけマーク
  3. ボイド
  4. バ リ
  5. ウェルドマーク及びフローマーク
  6. ジェッティング
  7. 色むら及び変色
  8. 焼け及び黒条
  9. 銀 条
  10. 異物混入
  11. 光沢不良
  12. 透明度不良
  13. はく離
  14. 埋込み不良
  15. そり、曲がり及びねじれ
  16. き裂(クラッキング)及びひび(クレイジング)
  17. 型きず及びすりきず
  18. 離型不良
  19. 白 化
  20. 強度不足
  21. 寸法不良

例1)ウエルドマークの防止対策として、正しいものはどれか。

イ ランナーやゲートをできるだけ小さくする。

ロ 金型温度を低くする。

ハ 流れの悪い材料を使用する。

ニ ウェルドマーク付近にエアベントを設ける。

↑「ニ」

ウェルドマークの原因は、樹脂が金型内で2つ以上に分かれた流れが再び合流したとき、樹脂の温度が下がってしまい、完全に融合しないで、糸状の線マークを生じる現象です。

樹脂の流れやすさや、温度低下を防ぐ方向で条件出しをします。また、ガス発生が多い樹脂に対しては、この問題のようにウェルドマーク付近にエアベントを設けることで小さくすることが可能です。

例2)ばりの対策として、下記はいずれも有効である。

  1. 射出圧力を下げる。
  2. 射出速度をスクリューの前進中に下げる。
  3. 射出から保圧への切替えを早くする。

↑「正」

例3)金型のベント不良に起因する不良現象として、正しいものはどれか。

イ クレージング

ロ ショートショット

ハ はく離

ニ ジェッティング

↑「ロ」

ベントとは、充填の際、金型内のエア、溶融した樹脂が発生するガスを逃がす隙間のことである。ベント不良に起因する不良事象は、この中では「ショートショット」です。

例4)成形工程で型開きがしにくくなる原因として、正しいものはどれか。

イ V-P切替えが速い。

ロ 保圧時間が短すぎる。

ハ 型の抜勾配が大き過ぎる。

ニ 射出圧力が高過ぎる。

↑「ニ」

型開きがしにくいとは、「成形品がぎゅうぎゅうに押し詰められている状態」です。

よって、充填量を減らす方向に条件をふります。

また、「勾配」という表現が耳慣れないですが、角度の事です。

抜き勾配は、「抜く(型開き時、突き出し時)角度」であり、大きいと抜き易い。

例5)成形品を突き出す際、突出しピン周囲やコーナー部にクラックが発生する原因はどれか。

イ 型の抜勾配が大きい。

ロ 突出し速度が速い。

ハ 射出圧力や保圧が低い。

ニ V-P切換えが速い。

↑「ロ」

候補中「イ」「ハ」「ニ」は成形品に対して、ストレスを減らす方向である。

例6)透明品における気泡(ボイド)発生の原因として、誤っているものはどれか。

イ 材料の乾燥が不十分である。

ロ 樹脂温度が高い。

ハ 保圧が低い。

ニ 金型温度が低い。

↑「ロ」

ニ 金型温度が低いと成形品の金型接触面(スキン層)が固化しやすいので、気泡が発生しやすくなります。

6.成形品の仕上げ及び二次加工の方法

<細目>

次に掲げる成形品の仕上げ及び二次加工の方法について詳細な知識を有すること。

  1. ゲート仕上げ
  2. つや出し
  3. 穴あけ
  4. タッピング
  5. バリ仕上げ
  6. 溶着、接着及び結合
  7. 塗装及び印刷
  8. ホットスタンピング
  9. めっき及び蒸着

例1)同じ材質の成形品を超音波溶着するのに、適切でないものはどれか。

イ PP

ロ ABS樹脂

ハ PMMA

ニ PC

↑「イ」

結晶性樹脂は超音波振動により、溶融状態になり、超音波伝達ができなくなりますので、適さない。

例2)スクリーン印刷は、ホットスタンピングの印刷塗膜よりも厚くできる。

↑「正」

ホットスタンピングは、0.1mm以下の膜を型押しする方法です。

例3)三次元曲面にも使用される印刷加工はどれか。

イ スクリーン印刷

ロ パッド印刷

ハ オフセット印刷

ニ ホットスタンンピング

↑「ロ」

パッド印刷とは、スポンジのようなもので押し付ける印刷方法でるので、三次元曲面でも可能である。

7.成形品の測定

<細目>

成形品の測定に関し、次に掲げる事項について詳細な知識を有す
ること。
(1) 成形品の形状及び寸法の精度
(2) 次の測定器による測定方法及びその保守

イ ノギス、ハイトゲージ及びマイクロメータ

ロ ダイヤルゲージ

ハ 各種基準ゲージ

ニ 各種限界ゲージ

ホ 光学的測定器

ヘ 三次元測定器

例1)マイクロメータの使用に関する記述として、誤っているものはどれか。

イ 測定は、シンブルを回さずにラチェットストップを使用する。

ロ アンビルの測定面は、サンドペーパーで磨いてはいけない。

ハ ラチェットストップは、測定速度を一定にする装置である。

ニ できるだけマイクロメータスタンドを使用する。

↑「ハ」

ラチェットストップは、「測定圧」を一定にする装置である。

規定圧に達するとカチカチと鳴って知らせる装置。

例2)成形品の寸法測定に関する記述として、誤っているものはどれか。

イ 成形8時間後、室温で測定する。

ロ 一般的には、ノギス、マイクロメータが使用される。

ハ 高さ測定は、ハイドゲージが使用される。

ニ 隙間やそりを測定するには、シックネスゲージが使用される。

↑「イ」

成形品は、収縮をおこすので、一般的に24時間後に寸法測定をおこなう。

例3)穴の中心間隔(ピッチ)を測定する器具をピッチゲージという。

↑「誤」

ピッチゲージとは、ねじピッチを測定する器具である。

例4)1/20mmまで測定可能なノギスの副尺には、1mmを20等分した目盛が刻まれている。

↑「正」

8.成形材料の着色剤及びその混合方法

<細目>

成形材料の着色剤及びその混合方法について概略の知識を有すること。

例1)カラードペレット法とは、粉末着色剤をペレットに混合して、それを直接ホッパに投入して使用する着色法をいう。

↑「誤」

この問題の記述は、「ドライカラリング法」のことである。

例2)白の着色剤には、酸化チタンがよく使用される。

↑「正」

9.成形品のアニーリング

<細目>

成形品のアニーリングの効果及び方法について一般的な知識を有すること。

例1)アニーリングの効果には、成形品の残留応力が緩和され、印刷後のクレージングが発生しにくくなることがある。

↑「正」

例2)アニーリングの効果として、成形品の寸法が安定するといわれるが、これは寸法不良が改善されるということである。

↑「誤」

寸法安定性の向上はあるが、寸法不良の改善ではない。

10.成形品重量及び歩留りの計算方法

<細目>

成形品重量及び歩留りの計算方法に関し、次に掲げる事項について概略の知識を有すること。
(1) 重量計算の方法
(2) 成形不良率及び歩留りの計算方法

例1)成形品を500個成形して、良品450個を得た。このときの成形不良率は10%である。

↑「正」

成形不良率(%)=不良品数(個)÷総成形数(個)×100

=50÷500×100=10%

例2)1個10gのポリエチレン成形品を20,000個得るための仕込み量(準備する量)として正しいものはどれか。

ただし、歩留り率は90%とし、仕込み量単位は5kgとする。

イ 210kg

ロ 215kg

ハ 220kg

ニ 225kg

↑「ニ」

歩留り率(%)=良品数÷総生産数×100

ここで良品数と総生産数の単位を合わせてあげることがポイントです。

良品数(kg)、総生産数(kg)として当てはめていきます。

90=(10×20,000÷1000)÷総生産数×100

90=200÷総生産数×100

90=20000÷総生産数

90×総生産数=20000

総生産数=20000÷90=222.2kg

となります。

例3)成形品の体積が48㎤、成形材料の密度が1.2g/㎤の場合は、成形品の重量は52gである。

↑「誤」

成形品の重量(g)=成形品の体積×成形材料の密度

=48×1.2=57.6g

となり誤りである。

例4)10kgの成形材料を使い、1個20gの成形品を500個成形して、良品を450個得た。このときの成形不良は5%である。

↑「誤」

不良率(%)=不良品数÷生産総数×100

=50÷500×100=10%