学科試験 試験科目8分類の1つ目「共通」とは、
技能検定「プラスチック成形」作業には、3種類あります。
- 射出成形
- 圧縮成形
- インフレーション成形
その3種類の作業に「共通」する問題という事です。
2級 第1分類「共通」試験科目及びその範囲
試験科目は5科目です。各1問ずつ出題されます。
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1.プラスチック成形法 一般
<細目>
1 プラスチック成形の原理について概略の知識を有すること。
2 プラスチック成形法の種類及び特徴について概略の知識を有す
ること。
プラスチック成形の原理について概略の知識を問う。
成形法、特徴、成形品名が関連づけて理解できているかの問題。
例1)組み合わせの真偽を問う形式。
成形法 | 特徴 | 成形品名 |
射出成形 | 複雑形状のものを大量生産できる | カメラボディ |
押出成形 | 一定形状のものを連続生産できる | パイプ |
中空成形 | 継目のない中空の製品ができる | ボトル |
↑ちなみにこの組み合わせは「正」です。
例2)成形法「単品」の真偽を問う形式。
熱可塑性樹脂の射出成形では、樹脂を加熱して軟化溶解させ、金型に圧入して冷却する。
↑「正」
○成形法について解説記事はこちら↓○
2.成形材料一般
<細目>
成形材料の種類、性質及び用途について概略の知識を有すること。
成形材料の種類、性質及び用途の概略の知識を問う。
材料を比較した時の優越などの理解の問題。
例1)ポリアミドは、一般に吸湿性が大きいポリマーである。
↑「正」
例2)熱可塑性樹脂は一般に熱硬化性樹脂よりも耐熱性に優れている。
↑「誤」
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3.電気
<細目>
1 次に掲げる用語の意味について一般的な知識を有すること。
(1) 電 流 (2) 電 圧 (3) 電気抵抗 (4) 周波数
(5) 交流及び直流 (6) 電力及び電力量2 次に掲げる電気機械器具の種類、特徴及び使用方法について一
般的な知識を有すること。(1) 電動機 (2) 開閉器 (3) ヒーター (4) ヒューズ
(5) 電流計、電圧計及び電力計 (6) マイクロスイッチ
電気の知識の問題。
例1)1200Wのヒーターを5時間使用した場合の電力量は、60kWhである。
↑「誤」
<解説>電力量(kWh)=消費電力(kW)×時間(h)です。ここでのポイントは、
1200Wは何kWか?がわかるかどうかです。
1200Wは、1.2kWですので、
電力量(kWh)=1.2(kW)×5(h)=6.0kWh
正解は、6.0kWhですので、「偽」となります。
例2)電気回路を大別すると、直列接続、並列接続及び直並列接続となる。
↑「正」
4.品質管理
<細目>
品質管理に関し、次の用語の意味について概略の知識を有するこ
と。
(1) 規格限界 (2) 特性要因図 (3) 度数分布
(4) ヒストグラム(柱状図) (5) 正規分布
(6) 管理図 (7) 抜取り検査 (8) パレート図
品質管理の知識を問う。
例1)抜き取り検査とは、製品の中からサンプレイングしたものを検査することをいう。
↑「正」
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5.安全衛生
<細目>
1 プラスチック成形作業に伴う安全衛生に関し、次に掲げる事項について詳細な知識を有すること。
(1) 機械、器工具、原材料等の危険性又は有害性及びこれらの取
扱方法(2) 安全装置、有害物抑制装置又は保護具の性能及び取扱方法
(3) 作業手順
(4) 作業開始時の点検
(5) プラスチック成形作業に関して発生するおそれのある疾病の原因及び予防
(6) 整理、整頓及び清潔の保持 とん
(7) 事故時等における応急措置及び退避
(8) その他、プラスチック成形作業に関する安全又は衛生のために必要な事項
2 労働安全衛生法関係法令(プラスチック成形作業に関する部分
に限る。)について詳細な知識を有すること。
安全衛生の知識を問う。
例1)消火器の用途と表示色の一致。
用途 | 表示色 |
一般 火災用 | 白色 |
油 火災用 | 黄色 |
電気 火災用 | 青色 |
↑「正」
例2)フォークリフトを運転する場合は、フォークの下面又は積荷の下端を路面から40~50cm上げて走行すると安全性が高い。
↑「誤」
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ポイント
第1分類「共通」は、プラスチック成形に関する常識的な内容となっています。
とはいえ、、、
- 電気の知識は中学高校で習ったっきりで忘れている。。。
- 品質管理科目は、「図」や「表」の名前と使い方が一致していない。または、品質管理部門が別にあり縁遠い。。。
- 安全衛生科目は、知識の範囲が広いので、想定外の問題が多い。
など、確実に点数を稼ぎたい分類ですが、まさかの落とし穴もございます。
プラスチック成形業界に携わっている限り持っていると便利な知識ですので、
取りこぼしがない様に基礎をたたき込みましょう。