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実技検定 射出成形 実技試験 「Y組成形」

さぁどんどん参りましょう。

今回のテーマは「Y組成形」になります。

1級 PC

2級 ABSです。

ABS、PC共に質量は「51g/個」です。

ちなみにX組 PSは「48g/個」です。

工程順に解説していきましょう。

X組成形終了からY組成形スタートまで

ホッパーのPS材料を抜き取る

シャッターを閉め、ホッパーのPS材料を抜き取る。

1級はレポート「材料歩留り率計算票」を作成しないとならないので、残量を測っておくこと。(小数点以下第一位まで記入する。)

エアブローし、PS材料のなきことを確認する。

ホッパーの蓋は丁寧に扱ってください。

Y組成形 加熱筒 温度設定

2級

<ABS設定温度>

ゾーン Z5 Z4 Z2 Z1
200 220 210 180

1級

<PC設定温度>

ゾーン Z5 Z4 Z2 Z1
300 310 300 290

使用する樹脂のグレードにもよりますので、目安としてください。

Y組成形 温調機 温度設定

2級

<ABS>

50℃  (PS50℃ですので変化なしです。)

1級

<PC>

80℃

1級 レポート作成(X組成形分)

加熱筒の昇温中に

・「成形収縮率計算票」

・「材料歩留り率計算票」

の内、X材料分を作成しましょう。約100℃を上げるのに10~15分程度かかりますので、レポートは落ち着いて作成しましょう。

参考までに、各レポートのフォーマットになります。

記入する際の「単位」がややこしいんです。

「成形収縮率計算票」

短辺 長辺
金型呼称寸法 75.00mm 100.00mm
成形材料名 X Y X Y
実測寸法
成形収縮率 /1000 /1000 /1000 /1000

※製品をノギスで測定する場合は、製品を作業台等の上に置き、ノギスを両手で扱うこと。

<記入時の注意点>

当日配布されます実技試験問題の注意事項内に書かれていますが、単位に注意して下さい。

実測寸法、差 → 1/100mm単位記入。

成形収縮率  → 1/10000を四捨五入し1/1000単位で記入。

技能検定 1級 射出成形 技能試験 レポート「成形収縮率計算票」について、ご質問がございましたので、ポイントをふまえて解説します。...

「材料歩留り率計算票」

成形材料名 (X) (Y)
持参量     (kg) kg kg
残量      (kg) kg kg
使用量     (kg) kg kg
(A)単位質量  (g)
(B)良品数   (個)
(C)=(A)×(B)(kg) kg kg
歩留り率    (%)

<記入時の注意点>

当日配布されます実技試験問題の注意事項内に書かれていますが、単位に注意して下さい。

・持参量、残量、使用量 → 小数点以下第1位。

・(A)単位質量(g) → 小数点以下切り捨て。

・(C)の記入欄には(C)の数値のみ。(計算式は不要。) → 小数点以下第2位を四捨五入し少数点以下第1位を記入。

・歩留り率 → 少数点以下第3位まで算出し四捨五入し、%表示。

Y組材料投入し材料替え

Y組材料を投入しパージします。

ホッパーの蓋は丁寧に扱い、材料投入後は閉めること。

材料替えは2級ABS、1級PCともに500gもパージすれば、簡単に完了です。

Y組成形 スタート

さあY組成形スタートとなります。

X組成形をトラブルなくこなした方は、時間的にも気持ち的にも余裕です。

逆にX組成形ではまってしまった方は、焦って焦ってドキドキではないでしょうか。

特に、1級のPC40個は、高い壁となって受験者の挑戦をあざ笑うかの様ですね。

各級毎に解説していきましょう。

【改訂】

平成25年度には下記注意事項はございませんでしたが、近年追加されたようです。

最低5ショット ショートショットから成形スタートする。

段階的に充填量を増やしていきます。計量完了位置は固定し、VP切換え位置を徐々に増やしていきましょう。

平成30年度 1級 実技試験 注意事項

X組及びY組の成形条件出しに際し、フル充填させない範囲内で、充てん量を徐々に増やしたショートショットの成形品を最低5ショット成形後(成形順に作業台にならべる)、良品をX組及びY組それぞれ40個成形して提出する。

※2級は20個

2級「ABS」

条件的には、「X組成形」と一緒です。。。

ゲート裏のヒケが強い時は、保圧力を増やすか保圧タイマを増やして調整しましょう。

PSと比較して不透明材料なので離型のキズなど見えにくいですので良く検査しましょう。

1級「PC」

条件は、PS条件から成形品をみて調整しましょう。

側面のウエルドをみて、速度を決めます。

V字(少しでも隙間があけば)はOKです。

速度が遅いとY字になってしま減点になります。

図解 射出速度による成形品の良否 長辺ウエルドラインの形状と射出速度の関係 速度が遅い → Y字 減点 速度が速い ...

短辺の段々は、保圧と保圧時間で調整しましょう。

ゲート裏のヒケも同様です。

糸引き:私の受験時はノズルバックを使って成形しました。ただし、射出台が後退限まで下がらないと金型が開いてくれない成形機だったので、1サイクルがすごく伸びてしまいました。

結果、合格はしましたが、時間はギリギリで打ち切り5分前でした。

条件調整で不良と判断しても、とりあえずは40個揃えることが前提です。その後、残り時間内でできる限り良品を作成し入れ替えるという方法で選別します。

材料抜き取り

1級は上記にもありますが、レポート「材料歩留率計算表」を作成しますので、PC残量を計測します。

2級は残量の計測は不要です。

各級、ホッパーをエアブロしてY材のなき事を確認します。

その他のポイント

残り時間からの逆算

「Y組成形」終了後の作業は、

・PEパージ

・1ショットサンプル作成

・金型取り外し

・レポート作成

・掃除/片付け

です。

残りの作業が何分かかるか把握して、心に余裕を持って「Y組成形」の作業時間を逆算しましょう。

1級レポート作成のポイント

私の受験時は先に書いた通り、ノズルバック成形で1サイクルがとても伸びてしまいました。

そこでPCのレポート「成形収縮率計算表」はこの待ち時間で完成させました。

残り時間が少なくなってレポート作成が難しいようなら、片手間ですが作成してしまいましょう。その際見直しはきちんとしましょう。

※実技試験問題 注意事項内

パージ終了の確認を受けた後、成形した成形品の1つを抜き取り、寸法測定を行い、試験当日配布される実技試験解答用紙に測定値を記入し、提出すること。とありました。

受験される地域によって、許容されるかどうかわかりません。当日試験官に聞いてみてください。

技能検定参考書のご紹介

技能検定 プラスチック成形 射出成形作業 参考書のご紹介はこちらから

【注意】技能検定過去問題集・解説書は、数年毎に改訂されます。本記事の執筆は平成31年3月現在の最新情報になります。ご注意ください。…

コメント

  1. 田邉 英治 より:

    プラ太郎様
    初めまして、射出技能検定試験に向け参考にさせていただいております。
    この度、初めての射出技能検定にて1級を受験いたします。
    (試験日;令和元年7月4日)
    私の周りには2級技能士はおりますが、1球技能士がいないため日々、自問自答しております。
    PCの成形にて非常に悩んでいる点があり、プラ太郎様の意見を伺えたら幸いです。
    プラ太郎様は糸引き対策のためにノズルバック(スプルーブレイク)を使用しての成形と記述されておりますが、他のサイト(プラ通)でもコールドスラグウェルの混入防止&糸引き対策でノズルバックを使用されておりました。成形サイクルを長くなったとしても1級合格の為にはPC材成形時はノズルバックを使用した方が良いでしょうか?
    また、PSとPC成形時では型締力は変更した方が良いのでしょうか。(例PS;40t PC;60t)
    もしくはPSもPCも50tで統一し型温の昇温後に型締の再セットのみで良いか。
    以上、よろしくお願いいたします。

    【マイプロフィール】コネクターメーカー勤務で金型制作と成形立上げ業務に19年間たずさわっております。
    それ以前は13年間、金型パーツ製作にてSG(平面研削盤)、W-EDM作業を行なっておりました。平面研削盤技能検定2級は取得しております。

    • plataro より:

      ご質問ありがとうございます。
      ノズルバックは非常に有効です。基本的に製品のゲート部加工は無しとされていますので、糸引きはない方が良いです。また糸引きが次ショット製品にインサートして不良品になることもございます。サックバックやノズル先端の温度を低くする等条件変更が効果なしでしたらノズルバックを使ってみましょう。
      糸引きしているからといって製品1個にカウントできますので、時間の許す限り良品取りを進めて時間内に作業完了を最重要として下さい。
      PC作成後からPEパージ、PEサンプル取り、金型外し、レポート、清掃となかなかのボリュームですので、時間配分は気を付けてください。
      PS、PCの型締め力は統一で良いと思います。
      ただし、PCにした時、金型温度がUPし金型が型締め完了しないことがありますので、その際は高圧復帰位置を再設定しましょう。
      試験頑張ってください。応援しています。

      • 田邉 英治 より:

        的確なアドバイスを有難うございます。一発合格を目指しておりますが・・・心配です。
        試験までの2週間、イメージトレーニングを徹底して時間配分に気をつけたいと思います。
        もう一点、質問をお願いいたします。
        検定課題に5段階のショートサンプルを製作とありますが、VP切換位置の変更のみサンプルで良いのでしょうか。
        例;計量60mmに対しVP位置を50mm→40mm→30mm→20mm→10mm
        若しくはVP位置35mm→30mm→25mm→20mm→15mm
        どの程度の差異のある5段階ショートサンプルを作成すれば良いのか分からず悩んでおります。以上、よろしくお願いいたします。

        • plataro より:

          検定課題の5段階ショートサンプルに関しては、栃木、群馬では当時ありませんでしたので把握できません。内容的にはオーバーパックの予防です。5段階の程度は「徐々に製品を充填させていく程度」の意味でしょう。計量値を変更しながら充填量を増やしていく方法で間違いないです。1ショット目ではここまで充填させなさい。2ショット目はここまで充填させなさい。・・・などのきちっとした程度ではないことは確かですので、悩みすぎないで下さい。
          検討を祈っております。

  2. 田邉 英治 より:

    度々のアドバイスを有難うございます。
    ショートサンプル5ショット、課題では充填量を徐々に増やしたショートサンプルを5ショットとなっておりましたので、プラ太郎様のご指摘の通りあまり悩まず試験に挑みたいと思います。